クレーン・デリック運転士 過去問
令和4年(2022年)4月
問26 (原動機及び電気に関する知識 問26)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 問26(原動機及び電気に関する知識 問26) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの電動機の制御に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 直接制御は、シーケンサーを使用するので、間接制御に比べ、自動運転や速度制御が容易である。
  • 容量の大きな電動機では、間接制御は、回路の開閉が困難になり使用できないため、直接制御が採用される。
  • ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置にあるときは、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。
  • コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。
  • かご形三相誘導電動機の一次側を直接制御し、二次側を電磁接触器で制御する方式を半間接制御という。

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この過去問の解説 (3件)

01

適切なものは

「コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。」です。

 

クレーンの電動機の制御に関する各記述について詳しく検討します。

選択肢1. 直接制御は、シーケンサーを使用するので、間接制御に比べ、自動運転や速度制御が容易である。

この記述は誤りです。
直接制御は、電流を直接開閉するため、大容量電動機には不向きです。また、自動運転や速度制御には適さず間接制御が用いられることが一般的です

選択肢2. 容量の大きな電動機では、間接制御は、回路の開閉が困難になり使用できないため、直接制御が採用される。

この記述は誤りです。
大容量電動機では直接制御ではなく、間接制御が適しています。間接制御により、安全に電流の開閉を行うことが可能です。

選択肢3. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置にあるときは、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

この記述は誤りです。
ゼロノッチインターロックは、ハンドルが停止位置にないときに主電磁接触器を投入できないようにする装置です。

選択肢4. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

この記述は正しいです。
コースチングノッチは、ブレーキ解除専用のノッチで、負荷を滑らかに動かすために使用されます。第1ノッチとして設けられることが一般的です。

選択肢5. かご形三相誘導電動機の一次側を直接制御し、二次側を電磁接触器で制御する方式を半間接制御という。

この記述は誤りです。
かご形三相誘導電動機には二次側が存在しません。一次側を直接制御する仕組みが一般的です。

まとめ

クレーンの制御システムは安全性と効率を重視して設計されています。特にコースチングノッチはブレーキの制御を通じて作業を滑らかに進めるために重要な役割を果たします。この問題を通じて、各制御方式や装置の正確な役割を理解しておきましょう。

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02

クレーンの電動機の制御に関する問題です。

聞きなれない言葉が多いですが、どれも重要な制御に関わる内容なので、順番に確認しましょう。

選択肢1. 直接制御は、シーケンサーを使用するので、間接制御に比べ、自動運転や速度制御が容易である。

記述が逆になっており、直接制御ではなく、間接制御はシーケンサを使用するので、直接制御と比較すると自動運転や速度制御が簡単になります。

選択肢2. 容量の大きな電動機では、間接制御は、回路の開閉が困難になり使用できないため、直接制御が採用される。

容量の大きな電動機の場合、直接制御ではハンドル操作が重くまともに操作できないので、間接制御が使われます。

選択肢3. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置にあるときは、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置ではなく、停止位置以外にある時は、主電磁接触器を投入出来ないようにしています。

選択肢4. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

正しい記述です。

コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチとなります。

選択肢5. かご形三相誘導電動機の一次側を直接制御し、二次側を電磁接触器で制御する方式を半間接制御という。

かご形三相誘導電動機ではなく、巻線形三相誘導電動機は一次側を電磁接触器で制御し、二次側を直接制御器で制御する方式を半間接制御と言います。

まとめ

特に直接制御と間接制御の使い分けについて正しく理解しておきましょう。

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03

クレーンの操作に関する「制御方式(コントロールの仕組み)」についての問題です。

特に「直接制御」と「間接制御」のメリット・デメリット、そして「ノッチ(ハンドルの位置)」の意味は、試験の頻出ポイントです。

 

この問題を解くための鍵は、「コースチングノッチ」の役割を知っているかどうかです。

「コースチング(Coasting)」とは「惰性で走る」という意味です。

クレーンの操作レバーを少しだけ入れた時、電気は流れないけどブレーキだけが緩んで、スーッと動かせる便利な機能のことです。

この機能の意味を知っていれば、他の複雑な選択肢に惑わされずに正解を選べます。

選択肢1. 直接制御は、シーケンサーを使用するので、間接制御に比べ、自動運転や速度制御が容易である。

× 誤った記述です。

 

直接制御とは、運転席のハンドルで、モーターの大電流を直接ガチャンと切り替えるアナログな方式です。

シーケンサー(コンピュータ制御)を使って自動運転や速度制御を行うのは、電気信号だけで操作できる「間接制御」の得意分野です。

直接制御は単純ですが、自動化や精密な制御は苦手です。

選択肢2. 容量の大きな電動機では、間接制御は、回路の開閉が困難になり使用できないため、直接制御が採用される。

× 誤った記述です。

 

モーターが大きくなればなるほど、流れる電流も大きくなります。

大電流を直接手動スイッチ(ドラム形制御器など)で切り替えようとすると、強力なバネや接点が必要になり、ハンドル操作が非常に重くなってしまいます。

また、火花(アーク)も激しくなり危険です。

そのため、大きなモーターには直接制御は使えず、間接制御が必須となります。

選択肢3. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置にあるときは、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

× 誤った記述です。

 

ゼロノッチインターロックとは、すべてのレバーが「ゼロ(停止位置)」に戻っていないと、電源が入らない(主電磁接触器を投入できない)ようにする仕組みです。

もしレバーが入ったまま電源が入ったら、急に動き出して危険だからです。

「停止位置にあるときは投入できない」というのは、安全装置として機能しません。

選択肢4. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

〇 正しい記述です。

 

制御器の第1ノッチ(最初の一段目)に入れると、モーターには電気を送らず、ブレーキのマグネットだけに電気を送って開放(緩める)します。

これにより、慣性や傾斜を利用して滑らかに移動させたり、止まる寸前の衝撃を和らげたりして、荷振れを防ぐ微調整が可能になります。

選択肢5. かご形三相誘導電動機の一次側を直接制御し、二次側を電磁接触器で制御する方式を半間接制御という。

× 誤った記述です。

 

半間接制御とは、コストと安全性のバランスを取った方式です。

一次側(電源側):高電圧・大電流が流れる危険な部分。ここは安全のためにマグネットスイッチを使って「間接制御」します。

二次側(抵抗器側):速度調整用の電流が流れる部分。ここはコストを抑えるために、手元のドラムスイッチで「直接制御」します。

選択肢の記述は「一次側を直接、二次側を間接」となっており、完全に逆です。

まとめ

【重要ポイント】

コースチング:ブレーキだけ解除して惰性で動かす。

ゼロノッチ:レバーをゼロに戻さないと電源が入らない。

直接制御:大容量には無理。(重い・危ない)

間接制御:自動化が得意。(軽い・安全)

半間接制御一次側(電源)を間接、二次側(抵抗)を直接。

 

「コースチング=惰性走行=ブレーキだけオフ」。

このキーワードの連想ができれば完璧です。

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