クレーン・デリック運転士 過去問
令和3年(2021年)10月
問8 (クレーン及びデリックに関する知識 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

クレーン・デリック運転士試験 令和3年(2021年)10月 問8(クレーン及びデリックに関する知識 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

デリックの種類及び型式に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 鳥居形デリックは、2本の直立したマストを2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度はステーにより制限され、通常は180°が限度である。
  • スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常90°に開いた2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度は通常240°が限度である。
  • ジンポールデリックは、1本の直立したマストを2本のガイロープにより後方から支えるもので、旋回角度は、通常180°が限度である。
  • ガイデリックは、1本の傾斜したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして旋回するが、旋回角度はガイロープにより制限され、通常は240°が限度である。
  • 二又デリックは、下端が互いに交差する2本のマストを2本以上のガイロープにより後方から支えるもので、旋回は120°まで可能である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

選択肢1は誤りです。

鳥居形デリックは、2本のマストの上部を横はりで結んだ鳥居のような形状の本体を持ち、それをガイロープで支える構造で、旋回はできません

選択肢文では「2本のステーにより後方から支える」と「旋回角度は通常180°」となっており、誤りです。

選択肢2は正しいです。

スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常90°に開いた2本のステー(スチフレッグ)により後方から支えるもので、旋回角度はステーに制限されるため通常240°が限度です。

選択肢3は誤りです。

ジンポールデリックは、1本の傾斜したマスト3本以上のガイロープにより支えるもので、巻上げのみ可能なため水平移動は行えません。

選択肢文では「1本の直立したマスト2本のガイロープにより後方から支える」と「旋回角度は通常180°」となっており、誤りです。

選択肢4は誤りです。

ガイデリックは、1本の直立したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして360°旋回することができます。

選択肢文では「1本の傾斜したマスト」と「旋回角度は240°が限度」となっており、誤りです。

選択肢5は誤りです。

二又デリックは、上端が互いに交差する2本のマストを2本のガイロープにより支えるもので、旋回はできません。

選択肢文では「下端が互いに交差する2本のマスト」と「旋回は120°まで可能」となっており、誤りです。

参考になった数26

02

デリックの種類及び型式に関する問題です。

種類以外に旋回角度など求められる事が多いので、順番に確認していきましょう。

選択肢1. 鳥居形デリックは、2本の直立したマストを2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度はステーにより制限され、通常は180°が限度である。

鳥居形デリックは、2本の直立したマストを2本のステーではなく、2本のガイロープで支えるものとなり、そもそも旋回自体できません。

選択肢2. スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常90°に開いた2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度は通常240°が限度である。

正しい記述です。

スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常90°に開いた2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度は通常240°が限度となります。

この角度は押さえておきましょう。

選択肢3. ジンポールデリックは、1本の直立したマストを2本のガイロープにより後方から支えるもので、旋回角度は、通常180°が限度である。

ジンポールデリックは、1本の直立したマストを2本のガイロープではなく、3本のガイロープで支えるものとなり、こちらも旋回自体できません。

選択肢4. ガイデリックは、1本の傾斜したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして旋回するが、旋回角度はガイロープにより制限され、通常は240°が限度である。

ガイデリックは、1本の直立したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、旋回角度は240°ではなく、360°まで旋回可能です。

選択肢5. 二又デリックは、下端が互いに交差する2本のマストを2本以上のガイロープにより後方から支えるもので、旋回は120°まで可能である。

二又デリックは、下端ではなく上端が互いに交差する2本のマストを2本以上のガイロープにより後方から支えるものとなっており、旋回自体できません。

まとめ

旋回角度以外に旋回の有無も問われるので、頭に入れておきましょう。

参考になった数3

03

デリックは、マスト(柱)とブーム(腕)、そしてそれらを支えるロープやステー(支柱)の組み合わせによって、様々な形があります。

それぞれの形の「見た目」と「どれくらい回れるか(旋回角度)」をセットで覚えるのがポイントです。

 

この問題を解く鍵は、各デリックの「支え方」と「旋回角度の限界」の組み合わせです。

・何で支えているか?(ガイロープか、剛性のあるステーか)

・邪魔なものはあるか?(支えが邪魔で回れない範囲が決まる)

 

特に、「ガイデリック=360°回れる」「スチフレッグデリック=ステーが邪魔で240°くらい」という代表的な特徴を押さえておきましょう。

選択肢1. 鳥居形デリックは、2本の直立したマストを2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度はステーにより制限され、通常は180°が限度である。

× 誤った記述です。

 

鳥居形デリックは、その名の通り神社の「鳥居」のような形をしています。

2本のマストとその上をつなぐ梁(はり)で構成されています。

 

マストと梁で門のような形を作っているため、ブームはその間をくぐることができません。

また、ステー(支柱)ではなくガイロープ(張り網)で支えるのが一般的です。

 

構造上、旋回という動作自体があまり得意ではなく、通常は振幅(ブームの上げ下げ)のみか、旋回できても範囲は非常に限定的です。

「ステーで支える」「180°」という説明は、別のデリックの特徴と混ざっています。

選択肢2. スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常90°に開いた2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度は通常240°が限度である。

〇 正しい記述です。

 

「スチフレッグ(Stiff-leg)」とは、「硬い脚(ステー)」という意味です。

1本のマストを、2本の硬いステー(脚)で背後から支える構造です。

 

ステーは通常90°に開いて設置されます。

ブームが旋回しようとすると、背後のステーにぶつかってしまうため、360°回ることはできません。

計算上、360°からステーのある側(約90°+余裕分)を引くと、旋回できる範囲は約240°となります。

選択肢3. ジンポールデリックは、1本の直立したマストを2本のガイロープにより後方から支えるもので、旋回角度は、通常180°が限度である。

× 誤った記述です。

 

ジンポールデリックは、最も原始的なデリックです。

1本のマストを3本以上(通常は4本程度)のガイロープで全方向に支えます。

 

マスト自体を少し傾けて使うことはありますが、ブーム(腕)というものが独立して付いているわけではありません(マスト自体が吊り柱)。

マストを全方向からロープで引っ張っているため、くるっと旋回することはできません。

 

記述のような「2本のガイロープで後方から支え、180°旋回」というのは不正確です。

選択肢4. ガイデリックは、1本の傾斜したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして旋回するが、旋回角度はガイロープにより制限され、通常は240°が限度である。

× 誤った記述です。

 

ガイデリックは、1本の直立したマストを、6本以上のガイロープで全方向に均等に支えるものです。

最大の特徴は、ブームがガイロープの下をくぐり抜けることができる点です。

 

マストのてっぺんよりも少し低い位置からガイロープを張ることで、ブームがロープに当たらずに「360°全旋回」が可能です。

「ガイロープにより制限され、240°が限度」という記述は間違いです。

ガイデリックは360°回れるのが最大の武器です。

選択肢5. 二又デリックは、下端が互いに交差する2本のマストを2本以上のガイロープにより後方から支えるもので、旋回は120°まで可能である。

× 誤った記述です。

 

二又(ふつまた)デリックは、2本のマストの下端を開き、上端を交差させて(合掌造りのように)結合したものです。

A型デリックとも呼ばれます。 

 

これはマスト自体が倒れないように前のめりに設置し、後ろからガイロープで支えます。

構造上、ブームがなく、マスト全体を傾けて荷を吊るため、旋回装置はありません

荷物を横に振ることは基本的にできません。

「120°旋回」という記述は間違いです。

まとめ

【重要ポイントのおさらい】

スチフレッグデリック:硬い脚(ステー)で支える。脚が邪魔で240°しか回れない。

ガイデリック:ロープの下をくぐって360°回れる。

鳥居形・ジンポール・二又:基本的に旋回は苦手、またはできない。

 

「スチフ(硬い)レッグ(脚)が邪魔だから、後ろには回れない」。

このイメージを持っておけば、240°という数字も自然と導き出せます。

参考になった数1