クレーン・デリック運転士 過去問
令和3年(2021年)10月
問9 (クレーン及びデリックに関する知識 問9)
問題文
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問題
クレーン・デリック運転士試験 令和3年(2021年)10月 問9(クレーン及びデリックに関する知識 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
- みぞ付きでないドラムにワイヤロープを重ね巻きにするデリックは、ワイヤロープのフリートアングルが制限されている。
- 巻過防止装置を備えていないデリックは、巻過警報装置を取り付けるか、巻上げ用ワイヤロープに目印を付けて巻過ぎを防止する。
- 巻下げのとき、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御するデリックの場合は、急ブレーキによる衝撃を避けるため、慎重な運転操作が求められる。
- ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外し、クラッチをつなぎ、スイッチを切って通電を待つ。
- 旋回するブームを有するデリックは、旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こす。
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この過去問の解説 (3件)
01
選択肢1は正しいです。
デリックの多くはみぞ付きでないドラムを採用しており、ワイヤロープを重ね巻きにするときに乱巻きにならないよう、ワイヤロープのフリートアングルが2°以内に制限されています。
選択肢2は正しいです。
事業者は労働者の危険を防止するために、巻過防止装置を備えていないデリックには、巻過警報装置を設置するか巻上げ用ワイヤロープに目印を付けるなどの措置を講じなければならないと規定されています。
選択肢3は正しいです。
ドラムフリーの状態で巻下げを行うときに急ブレーキをかけると、デリックの構造部分に大きな衝撃が加わるため、慎重な運転操作をしなければなりません。
選択肢4は誤りです。
ウインチを用いるデリックで作業中に停電になったときは、歯止めや止め金を使用して作動を防ぐとともに、クラッチを外した状態でスイッチを切って通電を待ちます。
選択肢文では「止め金を外し、クラッチをつなぎ」となっており、誤りです。
選択肢5は正しいです。
デリックのブームを旋回させるときは、旋回範囲の限界を超えると旋回用ワイヤロープを切断してしまう危険性があるので、事故を防止するためにワイヤロープに目印を付けるなどの方法があります。
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02
デリックは単純な構造ゆえに、運転士の技量や注意力が安全に直結する機械です。
特に停電時などの非常時対応は、間違えると大事故につながります。
この問題を解く鍵は、「停電時の正しい処置」です。
荷物を吊っている最中に電気が消えたらどうなるでしょうか?
モーターのブレーキが効かなくなって、荷物がズルズル落ちてくるかもしれません。
それを防ぐための「止め金(ラチェット)」の役割を理解しているかが重要です。
× 正しい記述です。
フリートアングルとは、ドラムからシーブへ向かうワイヤロープの「角度(斜め具合)」のことです。
みぞ(グルーブ)のない平らなドラムにワイヤを重ね巻きする場合、この角度がきついと、ワイヤが綺麗に整列せず、乱巻きになったり崩れたりしてしまいます。
そのため、スムーズに巻くためにフリートアングルは厳しく制限されています。
× 正しい記述です。
デリックには、クレーンのように自動で止まる「巻過防止装置」が付いていないものがあります。
その場合、フックを巻き上げすぎて衝突させる事故を防ぐために、以下のどちらかの対策が必要です。
・巻過警報装置:ブザーなどで知らせる装置を付ける。
・目印:ワイヤロープにテープなどを巻き、「ここが見えたらストップ」という目印を付ける。 これは法令でも認められている代替措置です。
× 正しい記述です。
デリックの中には、クラッチを切ってドラムをフリー(空転状態)にし、重力で荷物を下ろすタイプがあります。
この時、落下速度をコントロールするのは「足ブレーキ」だけです。
もし急激にブレーキを踏むと、ワイヤロープに強烈な衝撃荷重がかかり、ロープが切れたりブームが折れたりする危険があります。
そのため、極めて慎重な操作が求められます。
〇 誤った記述(正解)です。
作業中に停電になった場合、最も恐れるべきは「荷物の落下」です。
ウインチには、逆転防止のための「止め金(ラチェット・ポール)」が付いています。
停電時は、ブレーキが緩んで荷が下がらないように、止め金を「掛ける(効かせる)」のが正解です。
記述にある「止め金を外し」てしまったら、荷物の重みでドラムが逆回転し、荷物が落下してしまいます。
(※正しい手順:スイッチを切る → ブレーキをかける → 止め金を掛ける → 復旧を待つ)
× 正しい記述です。
スチフレッグデリックなどの一部のデリックには、構造上の旋回限界(例:240度まで)があります。
これを無視して無理やり旋回させようとすると、ブームがステー(支柱)に激突したり、旋回用のワイヤロープが無理に引っ張られて切断したりする重大事故につながります。
【重要ポイントのおさらい】
停電時:荷が落ちないよう、止め金(ラチェット)を掛ける。(外してはダメ!)
フリートアングル:角度がきついと綺麗に巻けないので制限がある。
巻過防止:ない場合は警報か目印で対応する。
フリー降下:急ブレーキ厳禁。
「停電したら、荷物が落ちないようにロック(止め金)をかける」。
これは直感的にも理解しやすい安全動作です。
逆をやると大事故です。
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03
デリックの取扱いに関する問題です。
デリック特有の問題もありますが、クレーンに関わる内容も含まれているので一緒に覚えていきましょう。
正しい記述です。
みぞ付きでないドラムにワイヤロープを重ね巻きにするデリックは、ワイヤロープのフリートアングルが制限されています。
正しい記述です。
巻過防止装置を備えていないデリックは、巻過警報装置を取り付けるか、巻上げ用ワイヤロープに目印を付けて巻過ぎを防止します。
原始的な方法ですが、目視で確認できるので効果は高いです。
正しい記述です。
巻下げのとき、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御するデリックの場合は、急ブレーキによる衝撃を避けるため、慎重な運転操作が求められます。
デリックに限らずクレーンでも同様です。
記述が逆になっており、ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外すのではなく掛けて、クラッチを掛けるのではなく、外してからスイッチを切って通電を待ちます。
正しい記述です。
旋回するブームを有するデリックは、旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こします。
そのため、旋回角度はしっかり把握しておく必要があります。
デリックの取扱いも誤ると大きな事故につながるので、しっかり復習しましょう。
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