クレーン・デリック運転士 過去問
令和5年(2023年)4月
問26 (原動機及び電気に関する知識 問6)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 問26(原動機及び電気に関する知識 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの電動機の制御に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。
  • 間接制御は、電動機の主回路に電磁接触器を挿入し、主回路の開閉を電磁接触器に行わせる方式で、制御器は、主回路を開閉する電磁接触器の電磁コイル回路の開閉を受け持つ。
  • 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。
  • 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で間接制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で直接制御する方式である。
  • ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、クレーンの電動機の制御に関するさまざまな方式や用語についての理解が問われています。それぞれの記述が正しいかどうかを判断し、不適切なものを特定する必要があります。

 

選択肢1. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

この記述は正しいです。 

コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキのみを制御して電動機には通電しない構造 となっています。このノッチを使用することで、ブレーキを緩める操作が行えます。

選択肢2. 間接制御は、電動機の主回路に電磁接触器を挿入し、主回路の開閉を電磁接触器に行わせる方式で、制御器は、主回路を開閉する電磁接触器の電磁コイル回路の開閉を受け持つ。

この記述は正しいです。 

間接制御は、電磁接触器を用いて主回路を開閉する方式です。制御器は電磁接触器を駆動するコイル回路の 開閉を担当します。この方式は、主回路に直接大電流が流れないため、安全性と操作性が向上します。

選択肢3. 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。

この記述は誤りです。 

直接制御では、主回路の開閉を制御器が直接行いますが、この方式は制御器自体が大電流を扱う必要があるため、大型化しやすく、設備費も高くなる傾向があります。「直接制御は小型・軽量である」という記述は誤りです。

選択肢4. 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で間接制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で直接制御する方式である。

この記述は正しいです。 

半間接制御は、巻線形三相誘導電動機において、一次側(主回路)の開閉を電磁接触器で行い、二次側(回転 子側)の制御は直接制御器を使用する方式です。この方式は、制御の効率を高めるために採用されます。 

選択肢5. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

この記述は正しいです。 

ゼロノッチインターロックは、安全装置の一種で、制御器のハンドルが停止位置(ゼロノッチ)になければ主電磁 接触器を動作させることができない仕組みです。この機能により、操作ミスを防止します。 

まとめ

本問の正解は3番です。直接制御は、間接制御に比べて制御器が小型・軽量という記述が誤りです。実際には、直接制御では大電流を扱う必要があるため、制御器は大型化しやすく、設備費も高くなります。 他の選択肢は、それぞれ正しい記述であり、クレーン制御における重要な基礎知識に該当します。

参考になった数6

02

クレーンの電動機の制御に関する問題です。

直接制御や間接制御の違いを正しく理解しておきましょう。

選択肢1. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

正しい記述です。

コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチとなります。

選択肢2. 間接制御は、電動機の主回路に電磁接触器を挿入し、主回路の開閉を電磁接触器に行わせる方式で、制御器は、主回路を開閉する電磁接触器の電磁コイル回路の開閉を受け持つ。

正しい記述です。

間接制御は、電動機の主回路に電磁接触器を挿入し、主回路の開閉を電磁接触器に行わせる方式で、制御器は、主回路を開閉する電磁接触器の電磁コイル回路の開閉を受け持つのが特徴です。

選択肢3. 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。

記述が逆になっており、正しくは「間接制御の制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い」のが特徴です。

選択肢4. 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で間接制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で直接制御する方式である。

正しい記述です。

巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で間接制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で直接制御する方式となります。

選択肢5. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

正しい記述です。

ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものとなります。

まとめ

それぞれの制御が正常に動かなくなると大きな事故につながるので、仕組みを理解しておきましょう。

参考になった数3

03

クレーンの操作に関する「制御方式(コントロールの仕組み)」についての問題です。

特に「直接制御」と「間接制御」のメリット・デメリットは、試験だけでなく、実際の機械選びやメンテナンスにも関わる重要な知識です。

 

この問題を解く鍵は、「直接制御」と「間接制御」の特徴を逆に覚えていないかを確認することです。

直接制御:単純な構造。安価だが、大電流を扱うためコントローラーが大きく重くなる。

間接制御:複雑な構造。高価だが、コントローラーは信号を送るだけなので小型・軽量で済む。

 

この「重さ・大きさ」と「コスト」の関係性が分かれば、すぐに正解が見抜けます。

選択肢1. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

× 正しい記述です。

 

「コースチング(Coasting)」とは「惰性走行」のことです。

クレーンの操作レバーを少しだけ入れた位置(第1ノッチ)で、モーターには電気を送らず、ブレーキだけを解除する(緩める)機能のことです。

これにより、少しの傾斜を利用して滑らかに移動させたり、揺れを止めたりする微調整が可能になります。

選択肢2. 間接制御は、電動機の主回路に電磁接触器を挿入し、主回路の開閉を電磁接触器に行わせる方式で、制御器は、主回路を開閉する電磁接触器の電磁コイル回路の開閉を受け持つ。

× 正しい記述です。

 

間接制御の正しい定義です。

手元のコントローラー(マスターコントローラー)は、微弱な電気信号(指令)を送るだけです。

その信号を受け取った制御盤の中にある「電磁接触器(マグネットスイッチ)」が、バチン!と作動して、モーターへの太い配線(主回路)をつなぎます。

選択肢3. 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。

〇 誤った記述(正解)です。

 

特徴が完全に逆になっています。

直接制御:大電流を流す太いケーブルや大きな接点が必要なため、制御器は大型で重くなります。その代わり、構造が単純なので設備費は安いです。

間接制御:微弱な信号線だけで済むので、制御器は小型・軽量です。その代わり、別で制御盤などが必要なため設備費は高いです。

選択肢4. 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で間接制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で直接制御する方式である。

× 正しい記述です。

 

「半分だけ間接、半分は直接」という方式です。

一次側(電源側):高電圧・大電流が流れるので、安全のためにマグネットスイッチで間接制御する。

二次側(抵抗器側):速度調整用の電流(比較的少ない)が流れる部分は、コストカットのために直接制御器で操作する。

 

中型クレーンなどでよく使われる、コストと操作性のバランスを取った方式です。

選択肢5. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

× 正しい記述です。

 

安全装置の一つです。 クレーンの電源を入れたとき、もし操作レバーが「入れっぱなし」になっていたら、急に動き出して危険です。

そのため、すべてのレバーが「ゼロ(停止位置)」に戻っていないと、メインの電源が入らないようにする仕組みです。

これを「ゼロノッチインターロック」と呼びます。

まとめ

【重要ポイント】

直接制御:デカくて重い。でも安い。(大容量には無理)

間接制御:軽くて小さい。でも高い。(大容量もOK)

コースチング:ブレーキだけ解除して惰性で動かすテクニック。

半間接制御:一次側(危ない方)を間接、二次側を直接。

 

「直接制御は、電気を直接手元に引き込むから、装置がデカくなるし操作も重くなる」というイメージを持てば、自然と正解できます。

参考になった数0