クレーン・デリック運転士 過去問
令和5年(2023年)4月
問25 (原動機及び電気に関する知識 問5)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 問25(原動機及び電気に関する知識 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの給電装置に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、トロリダクトを用いた防爆構造の給電方式が採用される。
  • すくい上げ式トロリ線給電は、がいしでトロリ線をつり下げ、パンタグラフを用いてトロリ線をすくい上げて集電する方式である。
  • 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。
  • キャブタイヤケーブル給電は、充電部が露出している部分が多いので、感電の危険性が高い。
  • トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線が、すその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺(しゅう)動して集電する。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、クレーンの給電装置に関する各種方式の特徴について問われています。選択肢の中から適切な記述を選ぶ必要があります。

選択肢1. 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、トロリダクトを用いた防爆構造の給電方式が採用される。

この記述は誤りです。 

爆発性のガスや粉じんが発生する場所では、防爆構造の給電装置が必要ですが、一般的にトロリダクトは防爆 構造ではありません。防爆が必要な環境では、防爆対応のケーブルや密閉構造の装置が採用されます。

選択肢2. すくい上げ式トロリ線給電は、がいしでトロリ線をつり下げ、パンタグラフを用いてトロリ線をすくい上げて集電する方式である。

この記述は誤りです。
すくい上げ式トロリ線給電は、トロリ線を下げて支持し、集電装置がこれを持ち上げて接触する仕組みではありません。正確には、トロリ線をしっかりと固定し、集電装置がトロリ線に接触して電力を供給する方式です。

選択肢3. 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

この記述は誤りです。 

旋回体や回転部分への給電には、通常、ケーブル巻取式やスリップリング方式が用いられます。トロリバーは 固定された直線的な移動に適した給電方式であり、回転部分には適しません。

選択肢4. キャブタイヤケーブル給電は、充電部が露出している部分が多いので、感電の危険性が高い。

この記述は誤りです。
キャブタイヤケーブル給電は、絶縁されたケーブルを用いる方式であり、充電部が露出している部分はありません。感電のリスクが高いという記述は誤りです。

選択肢5. トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線が、すその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺(しゅう)動して集電する。

この記述は正しいです。

 絶縁トロリ線方式では、一本一本のトロリ線が絶縁物で覆われており、開放部分から集電装置が摺動して電力 を供給します。この方式は安全性が高く、特に屋内での使用に適しています。

まとめ

本問の正解は5番です。絶縁トロリ線方式の説明は正確で、クレーンの給電装置として広く採用されています。 他の選択肢は、給電装置の特徴や用途について誤った記述が含まれているため、不適切です。

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02

クレーンの給電装置に関する問題です。

給電装置に異常があるとクレーンに正常に電気が供給されなくなるので、それぞれの仕組みをしっかり理解しましょう。

選択肢1. 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、トロリダクトを用いた防爆構造の給電方式が採用される。

爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、トロリダクトではなくキャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が採用されます。

選択肢2. すくい上げ式トロリ線給電は、がいしでトロリ線をつり下げ、パンタグラフを用いてトロリ線をすくい上げて集電する方式である。

すくい上げ式トロリ線給電は、パンタグラフではなく集電子を用いてトロリ線をすくい上げて集電する方式となります。

選択肢3. 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーではなく、スリップリングが用いられます。

選択肢4. キャブタイヤケーブル給電は、充電部が露出している部分が多いので、感電の危険性が高い。

キャブタイヤケーブル給電は、充電部が露出している部分がほとんどないので、感電の危険性が低いのが特徴です。

選択肢5. トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線が、すその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺(しゅう)動して集電する。

正しい記述です。

トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線が、すその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電します。

まとめ

特にキャブタイヤケーブルについて問われる事が多いので、特徴をしっかり押さえておきましょう。

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03

クレーンが動くためには電気が不可欠です。

しかし、動く機械に電気を送り続けるには様々な工夫が必要です。

この問題は、その方式ごとの「メリット・デメリット」や「安全対策」を正しく理解しているかを問うものです。

 

この問題を解く鍵は、「危険な場所での給電方法」「回転部分の給電方法」です。

爆発する場所:火花が出るトロリ線は使えない。「キャブタイヤケーブル」を使うのが鉄則。

回転する場所:レール(トロリバー)は引けない。「スリップリング」を使う。

 

これらの組み合わせが正しいかどうかを確認していきましょう。

選択肢1. 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、トロリダクトを用いた防爆構造の給電方式が採用される。

× 誤った記述です。

 

化学工場など、引火性のガスや粉じんがある場所では、火花が出るトロリ線方式(トロリダクト含む)を使うと大爆発を起こす危険があります。

トロリダクトは電線をカバーしていますが、中で集電子が動く際に火花が出るため、完全密閉ではありません。

このような場所では、火花が外に出ないよう、ゴムで被覆された「キャブタイヤケーブル」を使用し、防爆構造にする必要があります。

選択肢2. すくい上げ式トロリ線給電は、がいしでトロリ線をつり下げ、パンタグラフを用いてトロリ線をすくい上げて集電する方式である。

× 誤った記述です。

 

「すくい上げ式」とは、トロリ線を下から支えるように設置する方式ではありません。

記述にある「トロリ線をつり下げ」るのは、「イヤー式」の特徴です。

すくい上げ式は、パンタグラフがトロリ線の下側を摺動しながら、下からパンタグラフで押し上げる方式です。

選択肢3. 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

× 誤った記述です。

 

クレーンの旋回体やケーブルリールなどの回転部分に、直線のレールである「トロリバー」を使うことは構造的に不可能です。

回転部分に電気を送るには、「スリップリング」という装置を使います。


 

選択肢4. キャブタイヤケーブル給電は、充電部が露出している部分が多いので、感電の危険性が高い。

× 誤った記述です。

 

キャブタイヤケーブルは、導体(銅線)を分厚いゴムやビニールの被覆で完全に覆ったケーブルです。

そのため、充電部(電気が流れている部分)が露出していることはなく、感電の危険性は極めて低いのが特徴です。

選択肢5. トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線が、すその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺(しゅう)動して集電する。

〇 正しい記述です。

 

感電事故を防ぐため、トロリ線全体をプラスチックなどの絶縁物でカバーしたものが「絶縁トロリ線」です。

カバーの下側だけが開いており、そこから集電子を差し込んで、中の導体と接触させて電気を取ります(カーテンレールのようなイメージです)。

露出部分がないため安全性が高い方式です。

まとめ

【重要ポイント】

絶縁トロリ線:カバーが付いていて安全。下から集電する。

危険な場所:キャブタイヤケーブル。(トロリは火花が出るからダメ)

回転部分:スリップリング。(トロリバーはダメ)

キャブタイヤ:ゴム被覆で安全。(感電しにくい)

 

「絶縁トロリは、感電しないようにカバーをつけたトロリ線」。

このイメージを持っておけば、構造も理解しやすいでしょう。

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