クレーン・デリック運転士 過去問
令和5年(2023年)10月
問6 (クレーン及びデリックに関する知識 問6)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)10月 問6(クレーン及びデリックに関する知識 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンのブレーキに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の150%以上に調整する。
  • 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。
  • ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキという。
  • バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されている。
  • 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題はクレーンのブレーキについて記述されています。

それぞれの記述が正しいかどうか確認し、適切でないものを特定します。


 

選択肢1. つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の150%以上に調整する。

この記述は正しいです。

 

つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、

定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における

当該装置のトルクの値の150%以上に調整します。

選択肢2. 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。

この記述は誤りです。

 

電動油圧押上機ブレーキは、ばねの力を利用して制動し、

油圧によって制動力を解除します。

 

 

選択肢3. ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキという。

この記述は正しいです。

 

ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、

リンク機構及びばねにより構成されており、

電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、

直流で行うものを直流電磁ブレーキといいます。

選択肢4. バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されている。

この記述は正しいです。

 

バンドブレーキには、

緩めたときにバンドが平均して緩むように、

バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されています。

 

選択肢5. 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。

この記述は正しいです。

 

足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、

ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、

制動力が生じなくなることがあります。

 

まとめ

この問題では、クレーンのブレーキに関する設問です。

クレーンのブレーキの基礎知識を理解しておきましょう。

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02

クレーンのブレーキに関する問題です。

ブレーキは安全に直結する内容なので、確実に押さえておきましょう。

選択肢1. つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の150%以上に調整する。

正しい記述です。

つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の150%以上に調整します。

150%という値は覚えておきましょう。

選択肢2. 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。

記述が逆になっており、電動油圧押上機ブレーキは、油圧ではなくバネにより制動を行い、油圧によって制動力を解除します。

選択肢3. ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキという。

正しい記述です。

ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキといいます。

選択肢4. バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されている。

正しい記述です。

バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されています。

選択肢5. 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。

正しい記述です。

足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがあります。

そのため、つなぐ過程でエアー抜きなどの工程が必要となります。

まとめ

ブレーキは効かなくなると、大きな事故にもつながるので、仕組みなどしっかり覚えておきましょう。

参考になった数1

03

ブレーキは、重い荷物を空中でピタリと止めるための最重要保安部品です。

「どうやって止めるか(バネの力)」と「どうやって緩めるか(電気や油圧の力)」の仕組みを理解することが重要です。

 

この問題を解くための鍵は、「フェイルセーフ(安全な失敗)」の考え方です。

クレーンのブレーキは、停電したり故障したりした時に、荷物が落ちないように「自動で止まる」ように設計されています。

止める力:バネや重り(電気を使わない物理的な力)。

緩める力:電気や油圧(動力)。

 

「電気を入れるとブレーキがかかる」ような仕組みだと、停電したらブレーキが効かなくなって大事故になります。

選択肢1. つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の150%以上に調整する。

× 正しい記述です。

 

法令により、つり上げ装置のブレーキは、定格荷重の「150%(1.5倍)」以上の制動トルクを持つように調整しなければならないと定められています。

万が一の衝撃や過負荷に耐えるため、1.5倍の力でガッチリ止める必要があります。

選択肢2. 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。

〇 誤った記述(正解)です。

 

現在、大型クレーンで最も一般的なブレーキです。

止める時(制動):強力な「ばね(スプリング)」の力でドラムを締め付けて止めます。

動かす時(解除):モーターとポンプ(電動油圧押上機)で油圧を作り、その力でばねを押し広げてブレーキを解除します。

 

記述では「油圧で止めて、ばねで解除する」と逆になっています。

これでは停電したらブレーキが緩んでしまいます。

選択肢3. ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキという。

× 正しい記述です。

 

電磁石(ソレノイド)の力を使ってブレーキを開放するタイプです。

交流電磁ブレーキ:家庭用電源と同じ交流(AC)で磁石を動かす。構造がシンプルで反応が早いが、衝撃音が大きい。

直流電磁ブレーキ:直流(DC)で動かす。動作が滑らかで静か。 どちらも「電磁石、リンク、ばね」で構成される基本構造は同じです。

選択肢4. バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されている。

× 正しい記述です。

 

バンドブレーキは、回転するドラムの外側に帯(バンド)を巻き付けて止めるタイプです。

ブレーキを緩めたとき、バンド全体が均等にパッと開かないと、一部がドラムに擦れて引きずってしまいます(片効き)。

これを防ぐため、バンドの外周には「等間隔調整ボルト(すき間調整ボルト)」が付いており、どこかが接触しないように調整できるようになっています。

選択肢5. 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。

× 正しい記述です。

 

運転席で足踏みペダルを踏むと、油圧シリンダで油を送り、その圧力でブレーキをかけるタイプです。

この油圧系統に、もし油漏れがあったり、配管の中に空気(エア)が混入したりすると、圧力がうまく伝わらず、スカスカになって制動力が効かなくなる(ベーパーロック現象など)危険があります。

まとめ

【重要ポイント】

ブレーキの基本ばねで止めて、動力(電気・油圧)で緩める。(停電したら自動で止まる安全設計)

制動トルク:定格荷重の150%以上。

油圧の弱点:空気や漏れがあると効かなくなる。

バンドブレーキ:すき間調整ボルトで均等に開くようにする。

 

「クレーンは、電気が切れたら勝手に止まるのが正解」。

この原則を理解していれば、ブレーキの仕組みが逆になっていることにすぐに気づけます。

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