クレーン・デリック運転士 過去問
令和5年(2023年)10月
問38 (クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)10月 問38(クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、直径1m、高さ1mのアルミニウム製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度90°でつるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値に最も近いものは次のうちどれか。
ただし、アルミニウムの1m3当たりの質量は2.7t、重力の加速度は9.8m/s2とする。また、荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープ及び荷のつり金具の質量は考えないものとする。
問題文の画像
  • 7kN
  • 11kN
  • 12kN
  • 15kN
  • 20kN

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、ワイヤロープにかかる張力について記述されています。

それぞれの記述が正しいかどうか確認し、最も張力の値に近いものを特定します。

選択肢1. 7kN

この記述は誤りです。

選択肢2. 11kN

この記述は誤りです。

選択肢3. 12kN

この記述は誤りです。

選択肢4. 15kN

この記述は正しいです。

 

先ず質量を求めます。

 質量=0.5m×0.5m×3.14×1m×2.7t=2.1195t=2,119.5kg

次に張力を求めます。 

 張力=2,119.5kg÷2本×9.8m/s2×1.41≒14,644N≒15kN

選択肢5. 20kN

この記述は誤りです。

まとめ

この問題は、1本のワイヤーに掛かる張力を求める設問です。

計算方法は以下の通りです。

ワイヤロープ1本に掛かる張力=質量÷つり本数×重力の加速度×張力係数=15kN

質量の求め方は

 πr2×高さ×質量=2.1195t=2,119.5kg

張力の求め方は

 質量÷ワイヤロープ2本×重力の加速度9.8m/s2×張力係数1.41にて求めます。

 つり角度90°の場合の張力係数=1.41(1/cos45°)となります。

張力を求める場合は張力係数をつり角度別に理解する必要があります。

参考になった数14

02

張力に関する問題です。

この問題では張力の公式以外につり角度ごとの張力係数も覚えておく必要があります。

選択肢4. 15kN

張力の公式は質量÷本数×加速度×つり角度ごとの張力係数となります。

ちなみにつり角度90°の張力係数は1.41となり、それぞれ代入するt

(0.5×0.5×3.14×1×2.7)÷2×9.8×1.41=約15kNとなります。

まとめ

つり角度30°の張力係数は1.04、60°は1.16、120°は2となります。

これらも出題される事があるので一通り押さえておきましょう。

参考になった数5

03

現場で重要な「ワイヤロープの選定」に関わる実践的な計算です。

「荷物の重さ」と「吊り角度」の両方を計算する必要がある、少しレベルの高い問題ですが、手順通りにやれば必ず解けます。

選択肢4. 15kN

ステップ1:円柱の質量(重さ)を求める

まず、この円柱の体積を求めます。 直径が1mなので、半径は 0.5m です。

体積=0.5m×0.5m×3.14×1m=0.785m3

次に、アルミニウムの比重(1m³あたり2.7t)を掛けます。

質量=0.785m3×2.7t/m3≒2.12t

この荷物の質量は 約2.12トン です。

 

ステップ2:質量を「力(kN)」に変換する

選択肢が「kN(キロニュートン)」なので、トンを力に直します。

物理のルールでは、質量(t)に 9.8 を掛けると力(kN)になります。

2.12t×9.8m/s2≒20.78kN

荷物全体で、地球に 約20.8kN の力で引っ張られています。

 

ステップ3:ワイヤ1本にかかる張力を求める

ワイヤは2本あるので、まずは荷重を半分にします。

20.78kN÷2=10.39kN

しかし、これで終わりではありません。つり角度が 90° 開いているため、ワイヤは斜めに引っ張られ、負担が増えます。

90°の時の張力係数(倍率)は 1.41 です。(ルート2の値)

10.39kN×1.41≒14.65kN

計算結果は 約14.7kN になりました。

まとめ

【重要ポイント】

円柱の体積:半径 × 半径 × 3.14 × 高さ。(直径で計算しないよう注意!)

単位変換:トン × 9.8 = kN。

張力係数

 60°なら 1.16倍

 90°なら 1.41倍

 120°なら 2倍

 

「90°開くと、重さの半分(10.4kN)では済まない。1.4倍くらいキツくなる(14.7kN)」。

現場ではこの感覚が命を守ります。

参考になった数1