クレーン・デリック運転士 過去問
令和6年(2024年)10月
問23 (原動機及び電気に関する知識 問3)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和6年(2024年)10月 問23(原動機及び電気に関する知識 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの電動機に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 三相誘導電動機の固定子の構造は、かご形では太い導線(バー)がかご形に配置され、巻線形では三層の巻線になっている。
  • かご形三相誘導電動機は簡単な構造であるが、スリップリングの保守が必要である。
  • 整流子を有する直流電動機では、界磁と呼ばれる回転子に給電するため、電機子又はアーマチュアと呼ばれる給電機構が使用される。
  • 三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より12~15%程度遅く回転する性質がある。
  • 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

クレーンの電動機に関する問題です。

中々馴染みがない言葉が多いですが、一つ一つ順番に確認いていきましょう。

選択肢1. 三相誘導電動機の固定子の構造は、かご形では太い導線(バー)がかご形に配置され、巻線形では三層の巻線になっている。

誤った記述です。

三相誘導電動機の固定子は、かご形でも巻線形でも三相巻線が配置された同一構造です。

かご形では回転子に太い導体バーをかご状に並べて両端を短絡し、巻線形では回転子に三相巻線を設けてスリップリングを介して外部回路に接続できるようにしています。

選択肢2. かご形三相誘導電動機は簡単な構造であるが、スリップリングの保守が必要である。

誤った記述です。

かご形三相誘導電動機は構造が簡単で、回転子にスリップリングやブラシを持たないため保守が容易です。

スリップリングの点検が必要となるのは、回転子巻線を外部抵抗に接続できる巻線形誘導電動機の場合です。

選択肢3. 整流子を有する直流電動機では、界磁と呼ばれる回転子に給電するため、電機子又はアーマチュアと呼ばれる給電機構が使用される。

誤った記述です。

整流子を備えた直流電動機では、固定子側に配置された界磁が磁界をつくり、回転子側の電機子(アーマチュア)巻線にブラシと整流子を通じて電流が供給されます。

これにより電磁力が発生して回転子が回転します。

選択肢4. 三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より12~15%程度遅く回転する性質がある。

誤った記述です。

三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転しますが、負荷がかかると同期速度より2~5%程度遅く回転する性質があります。

この2~5%程度遅く回転という部分は覚えておきましょう。

選択肢5. 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

正しい記述です。

 

まとめ

同期速度の公式は代入して求める問題も出題されるので忘れないようにして下さい。

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02

クレーンの速度制御には巻線形三相誘導電動機、

直流電動機、かご形三相誘導電動機があります。

選択肢1. 三相誘導電動機の固定子の構造は、かご形では太い導線(バー)がかご形に配置され、巻線形では三層の巻線になっている。

誤りです。

かご形では固定子は巻線で回転子がかご形になります。

選択肢2. かご形三相誘導電動機は簡単な構造であるが、スリップリングの保守が必要である。

誤りです。

かご形三相誘導電動機はスリップリングはありません。

選択肢3. 整流子を有する直流電動機では、界磁と呼ばれる回転子に給電するため、電機子又はアーマチュアと呼ばれる給電機構が使用される。

誤りです。

固定子を界磁、回転子を電機子と呼びます。

選択肢4. 三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より12~15%程度遅く回転する性質がある。

誤りです

負荷がかかると同期速度より2~5%程度遅く回転します。

選択肢5. 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

正しいです。

まとめ

それぞれの電動機の特徴を覚えておきましょう。

参考になった数7

03

「クレーンの電動機(モーター)」に関する問題です。

巨大な機械の心臓部とも言えるモーターの仕組みや構造は、現場での操作だけでなく、機械設計などの視点から見ても非常に奥深く、重要なテーマです。

専門用語が多くて混乱しやすい分野ですが、「どの部品が、どんな役割をしているか」を整理していきましょう。

選択肢1. 三相誘導電動機の固定子の構造は、かご形では太い導線(バー)がかご形に配置され、巻線形では三層の巻線になっている。

× 誤った記述です。

 

三相誘導電動機には「かご形」と「巻線形」がありますが、この2つで構造が違うのは、回る部分である「回転子(ローター)」の方です。

外側の動かない部分である「固定子(ステーター)」は、どちらも三相の巻線が施されており、共通の構造をしています。

選択肢2. かご形三相誘導電動機は簡単な構造であるが、スリップリングの保守が必要である。

× 誤った記述です。

 

「かご形」は、回転子がアルミや銅の棒(バー)をかごのように組んだだけの非常にシンプルな構造で、スリップリングやブラシがありません

そのため、保守点検が容易であることが最大のメリットです。

選択肢3. 整流子を有する直流電動機では、界磁と呼ばれる回転子に給電するため、電機子又はアーマチュアと呼ばれる給電機構が使用される。

× 誤った記述です。

 

直流電動機(DCモーター)において、磁界を作るための固定された部分を「界磁(フィールド)」と呼び、回転して力を生み出す部分を「電機子(アーマチュア)」と呼びます。

そして、回転する電機子に電気を送るための機構は「整流子(コミュテーター)」と「ブラシ」です。

選択肢4. 三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より12~15%程度遅く回転する性質がある。

× 誤った記述です。

 

三相誘導電動機は、負荷がかかると同期速度(磁界の回るスピード)よりも少しだけ遅く回転します。

この遅れの割合を「すべり」と呼びます。

しかし、通常のモーターのすべりは数%(約1~5%程度)です。

選択肢5. 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

〇 正しい記述です。

 

周波数が一定であれば、分母である極数が少ないほど、計算結果である同期速度は大きくなります。

つまり「極数が少ないほど速くなる」という関係性が正しく述べられています。

まとめ

専門用語が多くて混乱しやすい分野ですが、「どの部品が、どんな役割をしているか」を整理していきましょう。

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