クレーン・デリック運転士 過去問
令和8年(2026年)10月
問1 (クレーン及びデリックに関する知識 問1)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和8年(2026年)10月 問1(クレーン及びデリックに関する知識 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンに関する用語の記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • ジブの傾斜角を変える運動を起伏といい、橋形クレーンのカンチレバーの傾斜角を変える場合も起伏という。
  • 引込みクレーンでジブを起伏させるとき、つり荷がほぼ水平に移動する運動を引込み、押出しという。
  • 定格速度とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、巻上げ、走行、横行、旋回などの作動を行う場合の、それぞれの最高の速度をいう。
  • ケーブルクレーンで、メインロープに沿ってトロリが移動する運動を走行という。
  • 天井クレーンのスパンとは、クレーンが走行するレールの中心間の水平距離をいう。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは、ケーブルクレーンで、メインロープに沿ってトロリが移動する運動を「走行」とした記述です。

クレーンの用語では、トロリがガーダーやメインロープに沿って移動する運動を「横行」といいます。一方、「走行」は、ガーダーや塔などを含むクレーン全体が走行レールに沿って移動する運動です。厚生労働省の教材でも、ケーブルクレーンの主索に沿ってトロリを移動させる運動は「横行」とされています。

選択肢1. ジブの傾斜角を変える運動を起伏といい、橋形クレーンのカンチレバーの傾斜角を変える場合も起伏という。

この記述は適当です。

「起伏」とは、ジブなどを取付け部分を中心として上下に動かし、傾斜角を変える運動をいいます。ジブの角度を大きくする動きをジブ上げ、小さくする動きをジブ下げといいます。

また、橋形クレーンには、脚の外側へ張り出した「カンチレバー」を上下に動かせるものがあります。このカンチレバーの傾斜角を変える運動についても「起伏」といいます。日本クレーン協会も、岸壁に設置される橋形クレーンでは、船との干渉を避けるためカンチレバーを起伏できる構造があると説明しています。

選択肢2. 引込みクレーンでジブを起伏させるとき、つり荷がほぼ水平に移動する運動を引込み、押出しという。

この記述は適当です。

普通のジブクレーンでは、ジブを起伏させると、つり荷の位置は水平方向だけでなく上下方向にも変化します。

これに対して引込みクレーンでは、ジブを起伏させても、つり荷がほぼ同じ高さを保ったまま水平に移動するように工夫されています。

このとき、つり荷がクレーン側へ近づく方向の運動を「引込み」、反対に遠ざかる方向の運動を「押出し」といいます。

選択肢3. 定格速度とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、巻上げ、走行、横行、旋回などの作動を行う場合の、それぞれの最高の速度をいう。

この記述は適当です。

定格速度とは、クレーンに定格荷重に相当する荷をつった状態で、巻上げ、起伏、横行、走行、旋回などを行ったときの、それぞれの最高速度をいいます。

例えば、巻上げには巻上げの定格速度、走行には走行の定格速度があり、それぞれの動作について定められます。

選択肢4. ケーブルクレーンで、メインロープに沿ってトロリが移動する運動を走行という。

この記述は不適当です。

ケーブルクレーンでは、谷や工事現場などの上に張ったメインロープに沿ってトロリを移動させることがあります。

この運動は「走行」ではなく、「横行」といいます。厚生労働省の教材では、天井クレーンや橋形クレーンのガーダーに沿うトロリの移動だけでなく、ケーブルクレーンの主索に沿うトロリの移動も横行と定義されています。

一方、「走行」は、クレーンのガーダー、ジブ、塔など、クレーン全体を走行レールに沿って移動させる運動です。

したがって、この記述は「横行」と「走行」を取り違えています。

選択肢5. 天井クレーンのスパンとは、クレーンが走行するレールの中心間の水平距離をいう。

この記述は適当です。

天井クレーンは、建物の両側などに設けられた走行レールの上を移動します。

この左右の走行レールの中心から中心までの水平距離を「スパン」といいます。トロリが移動する距離や、クレーンガーダーそのものの長さをいうのではありません。厚生労働省の教材でも、スパンは「走行レール中心間の水平距離」とされています。

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