クレーン・デリック運転士 過去問
令和2年(2020年)10月
問25 (原動機及び電気に関する知識 問25)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和2年(2020年)10月 問25(原動機及び電気に関する知識 問25) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの給電装置に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • イヤー式のトロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険がある。
  • 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が採用される。
  • パンタグラフのホイール式やシュー式の集電子の材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられる。
  • トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線がすその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電する。
  • 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

1 .正しいです。
イヤー式のトロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険があります。

2 .正しいです。
キャブタイヤケーブル給電は、導体をゴムなどで被覆している丈夫なケーブルです。露出部がなく防爆構造なので安全性が高いといった特徴があります。爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所での給電に適しています。

3 .正しいです。
パンタグラフのホイール式やシュー式の集電子の材質には、砲金、カーボン、特殊合金などの電気を取り込みやすい導体が用いられています。

4 .正しいです。
トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線がすその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電するため安全性が高いです。

5 .誤りです。
旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、ケーブルドラムに集電子及びスリップリングが用いられています。

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02

クレーンの給電装置に関する問題です。

給電装置はクレーンを動かす際に必要な電源確保に関する内容なので、正しく理解しておきましょう。

選択肢1. イヤー式のトロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険がある。

正しい記述です。

イヤー式のトロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険があります。

そのため、不用意に触らないようにする必要があります。

選択肢2. 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が採用される。

正しい記述です。

爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が採用されています。

キャブタイヤケーブルは感電の恐れが少ないケーブルとなります。

選択肢3. パンタグラフのホイール式やシュー式の集電子の材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられる。

正しい記述です。

パンタグラフのホイール式やシュー式の集電子の材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられます。

選択肢4. トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線がすその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電する。

正しい記述です。

トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線がすその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電する構造となっています。

選択肢5. 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーではなく、スリップリングが用いられます。

スリップリングは金属製のリングとブラシを介して給電します。

まとめ

クレーンの給電の仕組みを理解すれば、異常があった時に迅速に対応できるようになるので、しっかり覚えておきましょう。

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03

クレーンが動くためには電気が不可欠です。

しかし、動く機械に電気を送り続けるには様々な工夫が必要です。

 

この問題は、その方式ごとの「メリット・デメリット」や「使い分け」を正しく理解しているかを問うものです。

 

この問題を解く鍵は、「回転する部分」にどうやって電気を送るかという点です。

・直線運動(走行など):トロリ線(電線)やカーテンレールのようなケーブル方式が使われます。

・回転運動(旋回など):線がねじれてしまうため、普通の電線は使えません。ここで登場するのが「スリップリング」という特殊な部品です。

 

「トロリバー(トロリ線)」はあくまで直線のレール状のものです。

これを回転部分に使うのは無理がある、というイメージができれば正解にたどり着けます。

選択肢1. イヤー式のトロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険がある。

× 正しい記述です。

 

イヤー式とは、裸の銅線(トロリ線)を碍子(がいし)で吊るしただけの、最もシンプルな給電方式です。

電線がむき出し(充電部が露出)になっているため、点検作業中や長い棒を持った作業員などが誤って触れると感電する危険があります。

そのため、人が近づきやすい低い場所などには設置できません。

選択肢2. 爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が採用される。

× 正しい記述です。

 

化学工場など、引火性のガスや粉じんがある場所で、火花が出るトロリ線方式を使うと大爆発を起こす危険があります。

そのため、火花が外に出ないよう、ゴムで被覆されたキャブタイヤケーブルを使い、さらに接続部などを密閉した防爆構造の給電方式を採用する必要があります。

選択肢3. パンタグラフのホイール式やシュー式の集電子の材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられる。

× 正しい記述です。

 

トロリ線から電気を受け取る部品を「集電子」と言います。 

これらは常にトロリ線とこすれ合いながら電気を通すため、電気が流れやすく、かつ摩耗に強い材質でなければなりません。

一般的に、砲金(ほうきん)、カーボン、特殊合金などが使われます。

特にカーボンは相手の線を傷つけにくいためよく使われます。

選択肢4. トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線がすその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電する。

× 正しい記述です。

 

感電事故を防ぐため、トロリ線全体をプラスチックなどの絶縁物でカバーしたものが「絶縁トロリ線」です。

カバーの下側だけが開いており、そこから集電子を差し込んで、中の導体と接触させて電気を取ります(カーテンレールのようなイメージです)。

露出部分がないため安全性が高い方式です。

選択肢5. 旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

〇 誤った記述(正解)です。

 

クレーンの旋回体やケーブルリールなどの回転部分に、直線のレールである「トロリバー」を使うことは構造的に不可能です。

 

回転部分に電気を送るには、「スリップリング」という装置を使います。

これは、回転するリング(金属の輪)にブラシを押し当てることで、回っていても電気が途切れないようにする仕組みです。

「回転=スリップリング」とセットで覚えましょう。

まとめ

【重要ポイントのおさらい】

・直線移動の給電:トロリ線(裸線は危険、絶縁トロリは安全)、キャブタイヤケーブルなど。

・回転部分の給電スリップリングを使用する。(トロリバーではない)

・危険な場所:防爆構造のケーブル方式を使う。

 

「回るところに直線のレール(トロリバー)は引けない。回るところには指輪(リング)のようなスリップリングを使う。」

このイメージを持っておけば間違いありません。

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